AIツール1,144本を調べて分かったこと
紹介文を集めたのではなく、1本ずつ開いて確かめた記録です。2026-08-19 時点。 数字は掲載データから自動で集計しているので、このページは常に現在の値になります。
1. 「無料で試せる」の3件に1件は、実際には開かない
ブラウザですぐ試せるお試しページを 722 件開いて確認したところ、268 件(37%)はエラーか停止で使えませんでした。 置かれたまま動かなくなっているものが、これだけあります。 このサイトでは開けないものを一覧から自動で外していますが、 リンク集としてまとめているだけのサイトでは、まず気づけない部分です。
止まる理由はさまざまで、依存しているライブラリの更新で動かなくなったもの、 無料の実行枠が尽きたもの、作者が意図的に止めたものがあります。「公開されている=今も使える」ではない、というのが この調査で一番はっきりしたことです。
2. 半分以上は、専門知識なしで使える
AIツールは開発者向けという印象がありますが、集計するとそうでもありませんでした。
逆に言うと、手元で完結するものは 26% しかありません。 残りはどこかのサーバーに内容が送られます。会議の録音や社内の書類を扱うなら、 ここは選ぶ前に確認したほうがいい部分です。
3. 作ったものを仕事に使えるかは、名前では判断できない
ライセンスの本文を 571 件読み、74 件に何らかの制限を見つけました。 お試しページについては、ページ自体ではなく中で動くAIモデルの条件で決まるため、そちらも読んでいます。
注意が要るのは、ライセンス名に non-commercial と付いていても、 制限の対象がモデル本体なのか、作った成果物なのかは本文を読まないと分からないことです。 実際、画像生成でよく使われる FLUX 系のモデルは、名前から非商用だと判断して 「仕事に使えません」と表示していましたが、配布元の本文には 「生成物は商用を含むどんな目的にも使ってよい」と明記されていました(制限の対象はモデル本体でした)。 逆に、名前に non-commercial と入っていないのに成果物まで非商用というものもありました。
4. 多くは活発に更新されているが、放置されたものもある
最終更新日の中央値は 75 日前でした。
動かなくなった、規約に反する、開発が止まったなどの理由で、これまでに 20 件を取り下げました。 取り下げた理由も公開しています。
5. 有名なものばかりではない
GitHubの星の数の中央値は 1,007 で、570 件(50%)は 1,000 未満です。 星が少ないから質が低いわけではなく、用途が狭いだけのものが多くあります。 むしろ「日本語の情報がほとんど無いが、やりたいことにはぴったり」という道具は、この層に多くあります。 分野は全部で 20 種類です。
調べ方
対象はミロンドに掲載している 1,144 本です(2026-08-19 時点)。 お試しページは実際にアクセスして表示状態を機械で判定し、 ライセンスは GitHub の LICENSE 本文とモデル配布元の条件を読んで判断しています。 「黒い画面が要るか」「APIキーが要るか」などの条件は、公式の説明を読んで人が判断したものです。 判断できなかったものは「未確認」とし、推測では埋めていません。
限界も書いておきます。掲載は無料で使えるものを中心に選んでおり、 有料サービスを網羅していません。したがって「AIツール全体の傾向」ではなく「無料で試せるAIツールの傾向」として 読んでください。また、状態は日々変わるので、引用の際は確認日を添えてください。
この数字を使ってよいか
使えます。CC BY 4.0(出典を書けば自由に利用可)です。 元データは /data/tools.json と /data/verification.json で 機械が読める形でも公開しています。詳しくは 公開データのページをご覧ください。
出典の書き方の例:「ミロンド(https://mirondo.net)調べ・2026-08-19時点」