無料の文字起こしツール、目的別の選び方
「文字起こし 無料」で探すと大量に出てきますが、目的が違うと合うものも変わります。 ここでは、会議の録音・動画の字幕・話しながらの入力といった目的ごとに、 どれが向いているかを整理しました。 いずれも料金はかからず、日本語に対応しています。
先に結論
- ・まず試したいだけ → ブラウザで開くだけの Whisper Web
- ・会議の録音を文字にしたい → アプリを入れるだけの Buzz
- ・キーボードの代わりに話したい → Handy
どれも録音は自分のパソコンから出ません。
目的別の比較
| こんな時 | ツール | 用意 | 黒い画面 | 録音が外部へ | 対応 |
|---|---|---|---|---|---|
| とりあえず今すぐ試したい | whisper-web | 不要(ブラウザで開くだけ) | いらない | 送られない | どのOSでも |
| 会議の録音ファイルを文字にする | Buzz | アプリを入れる | いらない | 送られない | Windows・Mac・Linux |
| 話しながら文字を打つ代わりに | Handy | アプリを入れる | いらない | 送られない | Windows・Mac・Linux |
| 会議を録って要約まで作る | meetily | アプリを入れる | いらない | 設定による | Windows・Mac・Linux |
| 動画に字幕を付ける | auto-subs | アプリを入れる | いらない | 送られない | Windows・Mac・Linux |
| 誰が話したかで分けたい | whisper-diarization | 環境づくりが必要 | 必要 | 送られない | Windows・Mac・Linux |
| 英語の会議をその場で日本語で読む | LiveCaptions-Translator | アプリを入れる | いらない | 送られる | Windows 11のみ |
「録音が外部へ」が送られないのものは、 パソコンの中だけで処理します。ネットが切れていても動くので、 社外に出せない会議の録音にも使えます。
どれくらい待つのか(実測)
紹介文には「高速」としか書かれていないことが多いので、実際に測りました。 87分の日本語会議音声を、グラフィックボードのないWindows PCで文字起こししたところ、 軽いモデルで24.6分、 精度重視のモデルで44.0分でした。
注意したいのは精度です。軽いモデルは「見積もり」を「三つもり」、 「鈴木さん」を「数月さん」と書き取りました。 20分早く終わっても直す手間のほうが大きいので、 人に見せる議事録なら精度重視を選ぶほうが結局早く終わります。
測定の詳細と誤変換の実例を見る →選ぶときに見るところ
1. 録音が外部に送られるか。社内の会議を扱うなら、ここが最優先です。手元だけで処理するものを選べば、 社内規定に触れる心配がありません。
2. インストールが要るか。会社のパソコンにソフトを入れられない場合は、ブラウザで完結する Whisper Web が唯一の選択肢になります。 ただし初回にAIの読み込みで時間と通信量がかかります。
3. 待ち時間を許容できるか。上に書いたとおり、1時間の会議で20〜30分かかります。 その場ですぐ結果が欲しい場合は、あとから文字にするのではなく、 話しながら入力するタイプ(Handy など)を選ぶほうが目的に合います。
よくある質問
無料の文字起こしで、録音が外部に送られないものはありますか?
あります。Buzz や Whisper Web は自分のパソコンの中だけで処理するため、録音ファイルはどこにも送信されません。社外に出せない会議でも使えます。一方、翻訳を伴うもの(LiveCaptions Translator など)は翻訳サービスに文章を送るので、機密の会議には向きません。
1時間の会議だと、文字起こしにどれくらい時間がかかりますか?
グラフィックボードのないWindows PCで実際に測ったところ、87分の音声で軽いモデルは24.6分、精度重視のモデルは44.0分でした。1時間の会議なら軽いモデルで約17分、精度重視で約30分の計算です。
黒い画面(コマンド入力)を使わずに済むものはどれですか?
Whisper Web はブラウザで開くだけ、Buzz・Handy・Meetily・AutoSubs はアプリを入れるだけで使えます。コマンド入力が必要なのは、誰が話したかを分ける Whisper Diarization のような一部の高度なものだけです。
精度はどれくらいですか?
モデルの大きさで大きく変わります。軽いモデルでは「見積もり」が「三つもり」、「期限」が「記言」のような誤変換が出て、議事録としてはそのまま使えませんでした。精度重視のモデルに変えるとほぼ正確になります。時間は約2倍かかりますが、直す手間を考えると精度重視のほうが早く終わります。
ここに書いた条件(インストールの要否・外部送信の有無・対応OS)は、 それぞれのツールの公式ページを読んで確認したものです。 各ツールのページには、向いていない人や注意点も書いています。
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